Le 29 avril 2007
昨夜はなかなか寝付けず、結局朝方向いの木にとまる鳥の鳴き声や屋根の上におりて歩き回る鳩の羽音が聞こえても目が冴えていた。それでも、鳥達の音は騒音ではなく、木の幹の根元や、屋根の上で行われている朝の一仕事を想像する愉しさを与えてくれた。
それから、やっと少し浅い眠りが訪れ再び目を覚ましたのは10時ごろだった。11時に仕度を整え出かける。Vanves(ヴァンヴ)の蚤の市に出向くためである。
■Le marche aux Puces de Vanves(ヴァンヴ蚤の市)
http://pucesdevanves.typepad.com/
ここはガラクタ市とよく敬称(?)されるようだが、色々なものがあまり広くない界隈に集まっていて一度に見られるのでなかなか面白い。けれど、どれも割合いい値段がついていたりする。交渉次第で安くできるものも多いだろうが、ひとしきり店を見て引き返す。
途中、深い赤色の水差しが美しく値段も手ごろだったが、どうしても色が自分の家のどの場所にもあてはまらないと、断念する。帰ってみると、やはりあの水差しは違う場所の方が素敵だろうと、買わずに帰ったことを良かったと思う。今頃、どこかの家庭のもっと良く似合う場所で使われているかもしれない、と想像するのもなかなかよいものである。
邸宅に帰り、予定通りカレーを作る。皆、日本からのカレールーに興味深々のようだ。夜はそれぞれに予定があるようだったので、炊飯器(なんとこの邸宅には炊飯器があったのだ!)でご飯を炊き、鍋に「日本風カレーをご自由に!温めてご飯の横に添えて食べて」と書き置きを残す。
壁に並べられた調理器具
日本に持って帰りたいと思ったトマトのポスター
外は雷をともなう大雨が降っていた。昨晩、「雨の匂いがする」と思ったのは気のせいではなかったようだ。今回、フランス滞在中の本格的な雨は今日が初めてだ。昨日までの暑さを考えタンクトップで出かけようとするが、この雨のため空気はひんやりとしている。部屋に戻り、皮のジャンバーをとって出かける。
雨はあまり好きではないが、パリで雨に降られないとなんとなく落着かない。勢い良く振付ける雨でぬれた地面は、昨日までの埃を洗い流され色濃くなっている。真っ青な空とどんよりとした灰色の空、両方を見られて良かったと思う。
この日飲んだガス水「Badoit」(バドワ)
色は違うけど、内容物は一緒
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